世間でほとんど書かれていないし、書けることは記録として書こうかなと。
YMB・設立10周年記念興行。
一昨年の7月、蒲郡へCMAの興行を見に行ったら、会場でWOLFに出くわした。
ちょっと退屈な試合の間、会場の後の方で座ってぼーっとしていたら、前を横切ろうとしたWOLFが俺を見つけて声をかけてきた。選手としてではなく、観客として来ていたのだ。
いろいろ喋り、長らくYMBの興行が開催されていないコトについて言うと、
「最近は自分でやるより見に行く方が楽しいんです」
との事。やるとなるとプレッシャーもかかるから、というようなことも言っていた。
「YMBを見たいのはやまやまだけど、べつに何も急ぐ必要はないし、何年後でもいいからその気になった時にでもやればいいと思う。いつものメンバー(観客)なら集まるよ」
てなコトを言った俺。
もうやらないのかなーと思っていたが、今年の5月に羽曳野で行われたジャパンプロレス2000の興行で行われた大仁田厚 vs 守屋博昭の試合で、大仁田のセコンドについていたWOLFを目撃、ようやく見る側から選手側へ戻る気になったのかなと思っていた。そして今回の興行。発表された時、嬉しかったな。
昨年2月、ふとした事から通りかかったことはあるが、それ以外ではYMBの5周年だったか、前回の興行以来の菖蒲池だった。ていうか、YMB以外ではこの地に来たことなどない。
あやめ池商店街は、あいかわらずくたびれたエリアだ。無くなった店も少なくない。駅前にあったローソンも消え、いつかYMBの後で常連客でたむろしたお好み焼き屋もなくなっていた。
数年前に民事再生法を適用されてどーのこーのと噂のあったスーパーいそかわはすっかりキレイにリニューアルされ健在。とりあえずiPhoneのセカイカメラでエアタグを付けておいた。
さて、目指すは奈良が誇るプロレスの聖地・ACTセンターである。近鉄菖蒲池駅の、大阪方面行きホームを出て徒歩3分で到着。
試合開始予定時間は15時半。俺が到着したのは12時半過ぎ。
観衆16人。あ、80人だったっけ?どちらにしても満員☆
まずはWOLFが登場し、開会の挨拶。
「今日も奈良の平和を守るために頑張ります」
おぉお、その言葉を待っていたぞ。
やっぱりYMBはこの一言で初めてもらわないと。
第1試合 IWCヘビー級王座決定戦(2分1本勝負)
△パラパラ・クマさん(時間切れ引き分け)グレート・サンダー△
既に東海プロレスで引退試合をしたサンダー。一般社会とは隔絶された世界で軽作業を行い、もはや戻ってくるコトはないかと思われたサンダー。しかし彼は戻ってきた。
例によってクマさんの踊るパラパラ。対戦相手のサンダーも一緒に踊る。2002年2月の水上プロレスで見た光景が蘇る。
ひとしきり踊ったあと試合開始。踊り疲れて呼吸困難なクマさんと、もうすぐ44歳のサンダーは既に疲労困憊。2分間闘い抜いたものの決着はつかず。観客からの延長コールにも
「イヤもう無理です」
と言い残し、カーテンの奥へ去っていったサンダー。
第2試合(30分1本勝負)
○OLA(6分25秒 ドラゴンスリーパー)ブラック×
ドラゴンスリーパーでブラックを下したOLAだが、試合後のマイクで、YMBリングにおける試合の難しさを吐露。かつてThe Zackが登場した際も同様にYMBリングの過酷さを語ったが、やはりYMBでの試合は難しいんだな。
第3試合(60分1本勝負)
○リレー男(10分54秒 体固め)JET嶋村×
久しぶりにACTセンターでJET嶋村 vs 山本康二の一戦を見られるかと思ったが山本選手は不参加で、リレー男の登場。
例によって容赦なく客席へ飛び込んでくる嶋村選手と、
「あぶないすよー、あぶないすよー」
と抑揚のない声をあげつつ会場内を駆け回るレフェリーのサンダー@出ずっぱり。
第4試合(60分1本勝負)
○佐々木幹矢(9分57秒 体固め)影道×
第3試合と第4試合は、長谷川ワールド。YMBの、もうひとつの本流だと思う。
第3試合と第4試合の間に、WOLF司会によるグレート・サンダーのトークショーが開催された。
・東海プロレスでなぜ引退試合が行われたのか?
・現在の仕事は?
・仕事のないときは何をしているのか?
等。
第5試合 創立10周年記念試合−IWCライトヘビー級選手権試合 ストリートファイトデスマッチ(時間無制限1本勝負)
○<挑戦者>ドミンゴ・グスマン(23分16秒:逆エビ゙固め)WOLF<王者>×
会場を飛び出して菖蒲池駅周辺へ。いそかわ前で記念撮影会も。
なんだかんだで結局、まさかの敗北を喫してしまったWOLF。新王者はドミンゴ。あーあ、また引退出来なくなったね♪
閉会の挨拶。
「誰にも言ってなかったが、この10周年興行を最後にYMBとしての活動を終えようと思っていた」
とWOLF。しかし次がいつになるか分からないとしながらも続けていこうという気になったと宣言。
ありがとう。
全て終わってもまだ会場を去ろうとしない観客に
「もう、何も無いんで…」
と退去を促すWOLF。では帰ろうと外へ出た時、WOLFが駆け寄ってきた。
今回の開催は、蒲郡で俺の言った言葉があったからだとか。急がなくてもいい、いつでもその気になった時に腰をあげればいいんだと言ったのが彼の中にずっと残っていてこの興行につながったらしい。
あの時の俺はそんなに深く考えて言ったつもりもなく、思ったままのことを伝えただけだったのだが、ちょっとでも人の心を動かせたと思うと、妙に心地よい気分になった。
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